気になるニュース – TPP大筋合意内容 – 繊維製品はどうなる?

昨日20日、環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意内容が政府より発表されました。
「関税撤廃率95%」とこれは日本がこれまで結んできた貿易協定の中で最高の自由化率です。
農産物などが国際競争にさらされると同時に、食品の値下がりなど消費者にとってメリットもあるなど
様々な側面で議論されてきた協定がほぼ合意に達した模様です。
各産物・製品の関税の撤廃率など細かい所は
ニュース等で報道されているので皆さんご存じかと思います。
当店としては、「輸入工業製品」中の「繊維・繊維製品」が一番気になっていたところです。
さて、これの撤廃率はどうかというと下の画像の通り。
TPP関税撤廃率大筋合意内容
(出典:日本経済新聞2015年10月21日)
ちょっと字が小さくて見えにくいかも知れませんが、
輸入工業製品は、「関税撤廃率100%」と書いてあります。
輸入工業製品は輸入関税がなくなるってことです。
で、撤廃時期はいつかというと各項目によって様々ですね。
「繊維・繊維製品」の現行の関税率は「生地:1.9%~14.2%、衣類:4.4%~13.4%」、
これが完全撤廃となるのですが、撤廃時期は即時!
まぁ、即時とは言っても、経済連携協定の発効後即時ってことです。
もともと、繊維製品は、特に当店が取り扱っているような生地はそれほど関税が高くありませんでした。
なので、これが完全撤廃したから生地がものすごく安くなるということはまずないと言えます。
円安が進んだり原油価格が上がったりと他の様々な要因で、
撤廃の恩恵も相殺されてしまうのではないかと思っています。
撤廃だから生地も安く買えるかも!と期待しない方がいいかもしれませんね。
それよりも、日本の優れた繊維産業がよりいっそう海外競争力を伸ばして活躍して欲しいと思っています。